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異臭を放った宝石

映画を見るとき、たくさんある映画の中から1本の映画を選ぶ理由は人それぞれだと思う。

たくさんの雑誌で取り上げられてるから、ストーリーに興味があるから、キャストがいいから、
好きな監督が撮ったから、テレビCMを見たから、予告でココロ動かされたから、友人にすす
められたから、好きな人が褒めていたから、たくさんの映画賞をとったから、評論家が褒めて
いたから、たまたま通りかかったから、ポスターがステキだったら、特に理由はないんだけど
とりあえず...etc.

実は私、「人間の死」、特に「不慮の死」について非常に深く興味をもっている。

私の本棚は、友人いわく「病んだ本棚」。ノンフィクション本、事件本等、普通の本屋には売っ
ていない本(とはいっても、現在はヴィレッジバンガードで買える)が並ぶ本棚。

一時期、実際に起こった殺人事件をモチーフにした映画もみまくった。

特に、殺人願望があるわけでも、自殺願望があるわけでもない。(まぁ、あったら困るけれど)

ここ何年ものぞき続けているサイト掲示板を見て「誰も知らない」という映画が、実際に
おこった事件をモチーフにしている映画だと知った。

"西巣鴨子供置き去り事件"

"西巣鴨子供置き去り事件"についてはまったく知らなかったのであるが、掲示板の内容
を読み、事件じたいに猛烈に興味を持った。そして、「誰も知らない」という映画は"事件"
をどのように描いているのかに、猛烈に興味を持った。

私が「誰も知らない」という映画を見たいと思ったキッカケは「実際に起こった事件をモチー
フにしている」からという理由だったのである。

が、映画が始まり、この映画が実際に起こった事件をモチーフにした映画だということなんて
どうでもよくなった。
この映画で、主演の子がカンヌで最優秀男優賞を取ったということもどうでもよいとおもった。

残酷かもしれないが、ずっと、ずっと、終わらないで欲しかった。
終わらないで欲しいと思った映画は久しぶりである。

これから買ってきたパンフレットを読もうと思う。
by ayumifukita | 2004-08-28 00:44 | 観欲 | Trackback | Comments(0)