世界一知名度低いかもしれない世界遺産
2008年 11月 24日
マラウイに二つある世界遺産のひとつ「チョンゴニのロックアート」見学へ。タイトル「世界一知名度低いかもしれない世界遺産」どうり、チョンゴニを知らない方がたくさんいらっしゃると思うのでちょっと説明。
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マラウイ中部デッザ県(Dedza District)にあるチョンゴニ岩石芸術地域(Chongoni Rock-Art Area)
初期の狩人が描かれた絵画と、それ以降の農業的な主題の岩絵に分かれる。前者を描いたのは石器時代のバトワ人 (Ba Twa) で、後者を描いたのはチェワ人 (Chewa) である。チェワ人はこの地域の洞窟に住み、20世紀に至るまで、この地で岩絵群を蓄積してきた。
[登録基準]
チョンゴニ岩石芸術地域は、申請書類の不備等によって審議が延期されていたが、2006年に登録が認められた。文化遺産としての登録カテゴリーは「遺跡」(site) である。
『ウィキペディア(Wikipedia)』より
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「申請書類の不備等によって審議が延期」ってのが、いかにもマラウイっぽくて笑えるが、チョンゴニ岩石芸術地域は2006年にちゃんと世界遺産として登録された「遺跡」。
このロックアートを求めて私がデッザを訪れたのは実はこれが二度目。前回(実は先週)来た際は、地元の詳しい人に地図を描いてもらい地図にある山を散々探し回ったのにもかかわらず発見できず(笑)
「世界遺産なんだから、それなりに有名だろうし、わかんなかったら村人に聞けばいいよ」なんて考えがそもそも甘かった。看板どころか、道を聞こうとおもってた村人すら見当たらない。やっとのことで見つけた牛飼いの少年たちに聞いたにもかかわらず、そのロックアートの存在すら知らず。そうよね、誰も知らなかったからこそ現在まで残ってたんだもの。
で、今回のリベンジ。
この地域には9サイト100箇所以上の壁画があるらしく、我々が行ったのは中でも最も規模が大きい壁画が残っているというナンゼゼ(Namzeze)という山。町からかなりの距離があり地元民の案内がないと到底わからない場所にある。その山の麓から急な坂を上ること20分ほどで壁画がある洞窟に到着。
あったよ、あった、壁画があった。
壁画を見た瞬間、私、大感激。実は写真では見たことがあったんだけど、一番気に入っていた「キリン」らしき絵もしっかりある(決してキリンではないと思われる)。感動。感動。大感激。こんな言い方ないのかもしれないけど絵がとにかく「かわいらしい」。私好み。
ガイドによると、このあたりは昔ヤオ族がたくさん住んでおり、この絵はそのヤオ族が割礼のイニシエーションの際に壁に絵を書いて説明をしたものなのではないかとのこと。その後、ヤオ族はこの地を離れ、その後にやってきたチェワ族、ンゴニ族が、その他の絵を書いたのではないかといわれているらしい。
すべて憶測の域をでないのであるが、まぁ、言われてみればそうなのかも的な。
壁画もすばらしいが、その壁画が描かれた洞窟からみる麓の村もすばらしい。遠くから生活音が聞こえたり等、なんともマラウイらしい風景。何枚か写真を撮ったんだけど、写真じゃ伝わらない。絶景とはこのことを言うんだろうな。
同行者の「けっこう見慣れてる風景だけど、こうやって改めてみるとすごいね。こんなの日本じゃみれないよー。」という言葉に納得。
場所柄、本格的な雨季には来ることができないだけに、この時期にこれてほんとに良かった。世界一知名度低いかもしれない世界遺産「チョンゴニ岩石」。ある意味秘境。
現地訓練が、チョンゴニでした。Rock Artがあると言う話しを聞き、Chongini Mountainに登りましたが、全くRock Artの痕跡も発見できず、残念でした。帰国後、世界遺産登録を知り、残念に思いました。