先日、Gao!で『アイランド』を観た。そこで思い出したのが『わたしを離さないで』。カズオ・イシグロの同名小説の映画化。両作品が未見の方、ここからはネタバレの可能性があるため、読まない方がいいかも。
この2作品は、ざっくり言うとテーマが同じ。「ひとこと」で言えば、臓器提供をするために生まれてきたクローンたちのストーリ。決定的な違いは、後者は”自分たちがクローンとして生まれたこと、なぜクローンとして生まれてきたかを知っており、そしてその運命を受け入れている”ということ、前者は”自分たちがクローンとして生まれてきたことを知らず、自分たちの過去と、これからやってくるであろう未来は他人が作り上げた嘘である”ということ。
とにかく興味のある分野ゆえ、たまらない気持ちで観た。この2作品以外にも、『私の中のあなた』という作品も、すこし似ている。前出の2作品ほどえげつない設定ではないのだけれども。
遠くない将来、ここまでではなくとも、この手のビジネスが成り立つようになるのかもしれなし、私たちの知らないところで、すでに成り立っている可能性もゼロではないのかもしれない。だいぶ前から、一橋文哉の『ドナー・ビジネス』のようなビジネスだって成り立っている世の中だから。
昼休みにカズオ・イシグロの本を2ページぐらいずつ読んでいて、今だいぶ面白くなっているんだけど、それを読みながら、あ、そういえばっと思い出したのでメモ。